機械学習エンジニアって需要はあるのかな?
将来性はあるのかな?
AIの普及により、機械学習に興味を持つ方が増えており、機械学習を仕事にしたいと考えている方も多く見受けられます。しかし、実際のところ、機械学習エンジニアに需要はあるのか、今後も将来性の高い職業なのかといったことはあまり知られていません。
結論から言ってしまうと、機械学習エンジニアは需要があり、将来性も高い職業です。
では、どのくらい需要があって、将来的に目指す価値のある職業なのか。この記事では、機械学習エンジニアに関する需要と将来性について詳しく解説していきます。
機械学習に興味のある方はぜひ参考にしてください。
機械学習エンジニアとは?
そもそも機械学習エンジニアとはどんな職業なのでしょう。まずは、機械学習エンジニアの基本についてご紹介します。
機械学習エンジニアの仕事内容
機械学習エンジニアは、機械学習をソフトウェアに実装するエンジニアを指します。
詳しく言うと、データ分析からモデリングをして、生産レベルでのプロトタイプ制作、実際のサービスへの実装を行います。
例えばAPI(システムとシステムの結合)をどうするかといったところやビジネスモデルを踏まえた上でのエンジニアリングを行ったり、分析した数理モデルを、ソフトウェアの実装まで行うのが機械学習エンジニアと覚えておくといいでしょう。
機械学習エンジニアに必要なスキル
機械学習エンジニアには多くのスキルが必要とされます。
簡潔に言えば、
- ITリテラシー
- プログラミングスキル
- ディープラーニングについての知識
- 数学能力
- 設計思考
- エラー処理
- 検索能力
- 英語力
- コミュニケーション能力
最低でも以上の9種のスキルは兼ね備えていないと、機械学習エンジニアとして活躍することは難しいでしょう。
これらのスキルについて詳しく知りたい方はこちらの記事で詳しく解説しているので、合わせて御覧ください。
http://ai999.careers/navi/178/
機械学習エンジニアの需要は?
では本題となる機械学習エンジニアの需要について解説していきます。冒頭で述べたとおり、現状の機械学習エンジニアはとても需要の高い職業と言われています。
日本はいま深刻なエンジニア不足となっており、そのなかでも特に最先端技術(AI・IoT・VR・ビッグデータ)を扱うエンジニアが不足しています。
内閣府の公開している「AI技術戦略」によると2020年には約5万人のエンジニアが不足する予想となっており、国をあげた対策が必要と講じています。このことからも機械学習エンジニアに対する需要が高いことがわかりますね。
機械学習エンジニアを増やすための取り組み
日本では、上記の人材不足を緩和するため、国をあげてAI人材基盤の確保に取り組んでいます。
具体的には、毎年約2〜3万人の最先端IT人材確保を目標に掲げており、
- オンライン教育の活用による人材供給拡大
- 実践的教育の展開
- AI人材の高待遇化による人材獲得
この3つを軸に人材確保に努めています。また、それぞれの軸で多くの施策が動いており、今後、AI人材の育成環境は大幅に改善していくでしょう。
教育機関の改革
引用元:AI戦略(有識者提案)及び 人間中心のAI社会原則(案) について
AI人材の育成は、各教育機関でも実施されます。
- 小中学校…基礎的学力と情報活用力の向上
- 高校…数理・データ関連の教育
- 大学…AI・数理・データサイエンス教育からエキスパート教育
- 社会人…リカレント教育
このようにほぼ全国民がITリテラシーを高める教育を受けることとなるでしょう。
研究機関の改革
引用元:AI戦略(有識者提案)及び 人間中心のAI社会原則(案) について
研究機関に対しても多くの施策が動いています。
制度やインフラが整備を行い、海外の大学や機関との連携が強化されます。これによって、AI分野の技術は大きく躍進するでしょう。
機械学習エンジニアの求人数
では、現状でどのくらいの需要があるのか。実際に大手求人サイトからいくつか抜粋してみました。
求人媒体 | 求人数 |
doda | 443 |
indeed | 19754 |
リクナビNEXT | 647 |
マイナビ | 545 |
※2019年11月16日時点の情報です。
このように求人数が多いことがわかります。また、フリーランスの求人情報をまとめている「フリーランススタート」で機械学習案件を調べてみると、612件とフリーランス案件も豊富です。
また、機械学習エンジニアは年収面でも他の職業に比べて高い傾向にあります。indeedの求人情報を見てみると、東京都で機械学習エンジニアを募集している企業は34社あり、平均年収は584万円となります。
引用元:glassdoor
また、海外ではさらに機械学習エンジニアの需要は高く、アメリカでの平均年収は約1300万円となります。このように機械学習エンジニアは、需要が高く年収も高い職業ということがわかりますね。
機械学習エンジニアの将来性
現状でも機械学習エンジニアの需要が高いことはわかりましたね。次に機械学習エンジニアの将来性についてご紹介します。
国を挙げて人材確保に動いていることからも、機械学習エンジニア自体の需要は変わらず、将来性は非常に高い職業といえるでしょう。
人工知能分野の成長は著しく、機械学習エンジニアを必要とする企業の数に対して、供給が追いつかないことは容易に想像できます。そのため、機械学習の第一人者として活躍できるスキルがあれば、仕事に困ることはないと言えます。
しかし、人工知能に限らずIT業界はトレンドがすぐに移り変わる業界です。日々、最新の情報をキャッチアップして、トレンドにあったスキルを身に付けることが成功するために必要となるでしょう。
まとめ
機械学習エンジニアの需要は現状でもとても高いです。また、将来的にみても需要は伸び続けていくでしょう。
しかし、機械学習エンジニアには高いスキルが必要となります。日々、学習を続けられる人しか活躍できない敷居の高い職業でもあるため、機械学習エンジニアを目指す方はそういった環境にあることを理解した上で学習に励みましょう。