機械学習エンジニアになりたい!
なるにはどうすれば良いんだろう?
近年、人工知能の需要が高まるなか、機械学習やデータサイエンスといった分野に興味のある方は多いのではないでしょうか。
しかし、これらの分野は専門性が高く、簡単に転職できるという訳ではありません。安易な考えで転職活動を始めてしまうと、転職に失敗してしまう可能性も高いです。
そこでこの記事では、機械学習エンジニアの転職事情や転職するために必要なスキルなどについて解説していきます。
いま、機械学習を仕事にしたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
では、いってみましょう。
機械学習エンジニアとは
まず、機械学習エンジニアについておさらいしておきましょう。
機械学習エンジニアの主なソフトウェアに機械学習を実装することで、人工知能のなかの機械学習という分野に特化したエンジニアを指します。
日本では言葉の定義がまだ一般化していませんが、海外では「Machine Learning Engineer」と呼ばれており、年々需要が高まっている職業のひとつです。
具体的には、データ分析からモデリングして、生産レベルでのプロトタイプ制作、実際のサービスへの実装を行います。
機械学習エンジニアについて詳しく知りたい方はこちらの記事で解説しているため、ぜひ参考にしてください。
http://ai999.careers/navi/178/
機械学習エンジニアの転職事情
機械学習エンジニアには、SEやWEBエンジニアといった他のITエンジニアよりも高いスキルセットが必要とされます。
そのため、機械学習エンジニアを目指す人の多くは、大学時代から機械学習を学んでいたり、実際に機械学習と関わりのある業務で実務経験を積んだ方がほとんどです。
では、機械学習エンジニアの転職事情はどういったものなのか詳しく解説いたします。
機械学習エンジニアの需要
まず、機械学習エンジニアの需要をみていきましょう。
現在、日本では人工知能など最先端技術の分野におけるエンジニアの数が不足しています。経済産業省の調査によると2020年には「ビッグデータ」「IoT」「人工知能」といった分野のエンジニアが約5万人不足すると予想されており、その数は年々増えていくと予想されています。
そのため、現時点での機械学習エンジニアの需要はとても高いといえるでしょう。また、給料面でも他のエンジニアに比べて高い傾向にあります。
引用元:indeed
大手求人サイト「indeed」の求人情報を見てみると、東京都で機械学習エンジニアを募集している企業は34社あり、平均年収は584万円となります。
引用元:glassdoor
また、海外ではさらに機械学習エンジニアの需要は高く、アメリカでの平均年収は約1300万円となります。
このように機械学習エンジニアは需要が高く、将来性もある職業といえます。
転職時に求められるスキル
では機械学習エンジニアに転職する際に求められるスキルとはなんでしょうか。具体的には以下のスキルが求められるでしょう。
求められるスキル | 経験年数 | 具体的な内容 |
ITスキル | 実務経験1年以上 | 数学パズルの能力 設計思考能力 エラーに対するアプローチ プログラミングの文法理解 タイピング速度 |
機械学習に関する知識 | 実務経験1年以上 | 教師あり学習 教師なし学習 ディープラーニングの実装スキル及び知識 TensorFlowやKerasなどのフレームワークの知識 |
数学能力 | 大学卒業レベル | 微分 線形代数 ベクトル 行列 確率 |
統計学能力 | 大学卒業レベル | 標準偏差 分散 確率分布 推定 検定 |
英語力 | 一般的な英語力 | TOEIC600点以上 |
機械学習エンジニアを目指す場合、上記のスキルを習得したうえで転職活動を進めると良いでしょう。
機械学習エンジニアに転職するには?
機械学習エンジニアには高いスキルが求められるため、計画的にスキルを身に付けなければ転職することは難しいです。
そこで、機械学習エンジニアに転職するための効率的な方法を解説していきます。
機械学習に近い業種で実務経験を積む
実務経験がない場合は、機械学習に近い業種で経験を積むのがいいでしょう。
一見すると他業種で働くことは遠回りに感じるかもしれません。しかし、実務経験のない状態でいきなり機械学習エンジニアを目指しても、実際のところ転職することは難しいです。
まずは機械学習に近い業種で実務経験とスキルを身に付けるのが最も学習コストが掛からない効率的な方法といえます。
あなたがいま課題としているスキルの経験を積むことができる職種を選択しましょう。
具体的には、
- プログラミングに課題があるならソフトウェア開発職種
- 統計学や数学知識に課題があるならデータ分析職種
- データベースやクラウド知識に課題があるならインフラ開発職種
以上の3種から選ぶといいでしょう。
実務経験を積みながら足りないスキルを身に付ける
機械学習に関連する職種で実務経験を積むことで、効率よくスキルを身に付けることができます。しかし、機械学習エンジニアには様々なスキルが求められるため、実務だけでは時間が掛かってしまいます。
そのため、実務と併用して書籍や講座を活用しましょう。
機械学習におすすめの書籍
引用元:https://www.oreilly.co.jp/books/9784873117980/
これから機械学習の基礎を学ぶことができるおすすめの書籍です。
scikit-learnを使って話が進んでいきますが、数学の知識がなくても読むことができます。ただ、Pythonの文法やNumpyなど機械学習のライブラリに関する知識も必要とするため、Pythonの経験が必須となります。
書籍に記述されたコードを写経することで、機械学習の基礎を理解しやすく成長を実感できる良書です。
機械学習におすすめの講座
引用元: Study-AI公式サイト
日本初のAI資格試験に対応した講座を行っているStudy-AI。機械学習やPythonだけでなく、ディープラーニングや人工知能に必要な数学知識まで幅広く講座を開催しています。
少人数で実務的なスキルを習得できるため、初学者だけでなく上級者にもおすすめの講座です。
またAIに特化した「AI塾」では未経験でも6ヶ月で人工知能開発を一から学ぶことができます。AI開発の実績十分な講師陣が揃っているため、より実務的なスキルを身に付けることが出来ますよ。
未経験から機械学習エンジニアに転職できる?
ここまでは、他業種のエンジニアが機械学習分野への転職を目指す前提で解説しましたが、未経験から機械学習エンジニアに転職できるのか気になりますよね。
正直にいえば、未経験から機械学習エンジニアに転職することは難しいです。先程も述べた通り、まずは関連職種で実務経験を積まなければ、採用される可能性はほとんどないでしょう。
例外があるとすれば、大学などの専門機関で機械学習を学んでいて、プログラミングスキルだけないケースです。こういった場合であれば、プログラミングスクールなどを活用してPythonやR言語を学ぶことで、未経験でも転職できる可能性があります。
ただし、この場合でもスクール選びを慎重に行わないと難しいので要注意です。AI学習におすすめのスクールは以下の記事でまとめているので参考にしてみてください。
まとめ
いかがでしたか?
機械学習エンジニアは非常に人気のある職業ですが、専門性が高く安易に転職を考えていると失敗する可能性の高い職業でもあります。
まずは実務経験を積んで、計画的に学習を行った上で機械学習エンジニアを目指すといいでしょう。
今回ご紹介した内容があなたのお役に立てれば幸いです。ぜひ機械学習エンジニアへの第一歩を踏み出してみてください。